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自主管理から業務委託に移行したA管理組合様(その2)

前回に引き続き、自主管理から業務委託へ移行したA管理組合様の事例について、そのプロセスをお話ししたいと思います。

 

今回は、最も重要なフェイズであるヒアリングについて、お話しします。

 

まず、ヒアリングの主な観点は、「現状の課題」と「業務委託した際の期待」の2つです。

 

「現状の課題」としては、「建物が汚れている」、「整理整頓がなっていない」、「建物が暗い」、「設備が古い」などといった他のマンションでも共通する課題が多く挙げられました。一方、東京都内で複数路線が乗り入れている駅のすぐそばという立地から、ゴミの不法投棄、無断駐輪、不審者の出入りなどが多いといった固有の課題も挙げられました。また、自主管理のため、独自に日常清掃員を募集したところ、満足な技術を持たない方に清掃を委託する結果となり、さらにはその低い業務品質を所有者の方々が、指摘しづらいという状況が続き、改善のきっかけすら得ることができなかったという状況も確認することができました。

 

また、「業務委託した際の期待」としては、数多くの現状の課題の解決はもちろんのこと、管理費等の徴収や会計資料の作成、次々と改定されていく法律への対応など、自主管理では限界を迎えていた組合運営に対する不安の払しょくが挙げられました。

 

このようなヒアリング結果に基づいて、私たちは、清掃スタッフの採用方法、日常清掃の業務仕様、駐輪場の整備方法、さらには、LED照明の導入、防犯カメラの設置、エントランス門扉の設置などを提案していきました。

 

このようなプロセスの中で、私たちが強く訴え続けてきたことは、「管理の主体は管理組合である」ということです。これは、2001年に施行された「マンション管理の適正化の推進に関する法律」とそれに基づく「指針」として国土交通省が定めたものであり、お客さまが誤解しやすいところでもあります。業務委託費を支払えば、区分所有者である自分たちは何もしないで良い、と誤解してしまうと管理組合の運営は停滞してしまいます。

 

そのため、ヒアリングの場でも「管理の主体は管理組合である」ということを、折に触れて、しっかりと伝えてきました。その上で、私たちは、お客さまのマンションを自分が住みたいと思えるマンションにしたい、という思いを持って業務を提供していることも、併せて、伝えてきました。

 

今回の事例では、この重要なヒアリングというフェイズに多くの時間を掛けることができました。このことが、その後のプロセスを円滑に進めることができた成功要因であったと考えています。

 

次回は最終回として、ヒアリングの結果を生かしたその後の組合運営について、お話しする予定です。(M・F)
[2013年8月公開]

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