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停電点検時の対策

私たちが管理している施設では毎年、自家用電気工作物の定期点検を行っています。

基本的に停電を伴う点検になりますが、絶縁監視装置の設置やコロナ放電探査などの条件によって無停電による点検も可能ではあります。それでも3年に1度は、停電を伴う点検を行う必要があります。

停電を伴う点検では、お客さまの設備に影響が出ないように事前対策を行い、お客さまに協力を要請することになります。今回は、私たちが実践している取り組みの一部について紹介します。

 

停電前には、各部門の責任者とライン設備の停止、復電方法の手順、復電時の状態を確認しておきます。基本的には、私たちが直接操作することはありませんが、万一に備え対策を進めておく必要があります。また、緊急時のレポートラインの確認も合わせて行います。OA機器への対策もあります。停電時に行う絶縁抵抗計(メガー)による点検でパソコンやサーバーなど精密機器が故障しないようにお客さまへアナウンスを行い、コンセントからプラグを外していただいています。コンセントにパソコンなどのプラグを差したままにしたことによって必ず故障するものではありませんが、コンセントからプラグを抜いていれば、絶縁抵抗計(メガー)の精密機器におよぼす影響は防ぐことができます。

 

停電直前は、施設のエレベーターなどの設備が確実に停止している状態であることが重要になってきます。

例えば、エレベーターが昇降中に突然停電すると閉じ込められる危険性があります。そこで私たちは、エレベーターに利用者がいないことを確認してから保守モードに切り替え停止状態にするようにしています。

そのほかにも、受水槽の給水ポンプが作動中に停電すると、水圧を制御しているインバーターが故障する恐れがあるため、受水槽の給水ポンプも停止して停電まで給水ポンプが突然運転しないように備えています。これに加えて、遮断器を切にすることで、「突入電流」を防ぐことができるのです。

 

突入電流とは停電を伴う点検が終了し、復電時に一瞬大電流が流れることを指します。突入電流が発生すると、電気機器の誤作動や故障など悪影響を及ぼす可能性があります。

発生確率は20~30%(10回の停電で2~3回)の確率で発生するとされていますが、お客さまの設備被害を最小限にすることを考え、私たちは毎回リスク対策を行っています。突入電流は、アース(接地)をしていれば対策できるものでもないため、LED照明器具のセンサースイッチが突入電流で故障したというなど情報もあります。

 

復電後は、エレベーター、給水設備、警備システムなどの機器が正常に稼働しているかを全て確認し、完了となります。

 

このようなできる限りの対策を行うことで、万が一の場合でも被害を最小限に抑えることができると考えます。今回紹介した内容はごく一般的な内容ですが、それ以外にも施設の運営維持をサポートしているからこそ把握している内容もあり、新しく着任されたお客さまご担当者様への適切なアドバイスに結び付ているケースも少なくありません。私たちのサービスは、これまでの経験や収集した情報をデータとして蓄積し、それをもとに対策を立案し、実行することに尽きます。自家用電気工作物の定期点検というあまりなじみのない点検についても、安心安全のための対策が幾重にも行われていることを示す好例ではないでしょうか。

(yk)

【2022年11月公開】

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