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専有部給水管・給湯管更新工事

横浜市磯子区にあるマンションでは、毎年専有部給水管・給湯管からの漏水事故が多発しており、日中だけでなく、夜中も緊急対応の回数を重ねていました。

漏水事故の原因は、竣工当時の技術水準では想定できなかった配管の経年劣化による腐食や亀裂の進行と考えられます。私たちは、こうした漏水事故の根本的解決をするべく、現在新築マンションで使用されているポリエチレン系配管に更新する工事を、できるだけ室内の露出配管を少なくして、マンション全室の工事として管理組合に提案しました。

 

本工事では、床下・天井・壁に最小限の点検口を設け、既存の鋼管や銅管は残したまま、ポリエチレン系配管に交換し、個別負担となりますが、居住者の希望があれば工事後の点検口はクロスで張替えることとしました。

また、水改質装置を設置する工法やライニング工法、電気防食ラスカット工法など、既存の配管を活かす工法もありますが、より確実に漏水事故を減らすことのできるポリエチレン系配管を引き直す工法を採用しました。

 

今回ネックになった点は、専有部であるということです。標準管理規約に準拠した場合、専有部の給水管・給湯管の更新は所有者負担になりますが、各所有者の判断に任せ個人負担で実施をお願いすることは、マンション全体の漏水対策は進まないと理事会で考えました。

 

この問題点を解消するため、管理規約の改正等で助言を頂いている、マンション管理士に相談したところ、専有部であることを考えるとマンション管理規約との整合性から難しいのではないかとの回答がありました。ただその際に、管理規約を改正して同様の工事を実施している事例を紹介されました。こちらを調べたところ、「敷地及び共用部分等の管理」と「修繕積立金の使用用途」の2点を規約改正し、最高裁判決を勝ち取った事例があることを知り、このスキームを使って今回の工事を進めていきました。

 

専有部給水管・給湯管更新工事の実施と、管理規約改正の2本立ての議案を臨時総会で審議したところ、満場一致で賛同を得られ、全室工事を完了することができました。完工からちょうど1年が経ちますが、その後漏水事故は1件も発生していません。今後も居住者に満足して頂けるような、マンションライフのサポートをしていきます。(369)

【2022年3月公開】

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