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法面災害復旧工事

私たちがマネジメントしている工場にて実施した、「法面(のりめん)災害復旧工事」をご紹介します。

 

2020年7月に発生した大雨の影響により、法面での土砂崩れが起きました。土砂崩れのあった法面は工場に勤務している従業員の方の駐車場の下ということもあり、二次災害が発生する恐れを考慮して、早急にビニールシートと土嚢による応急処置を実施しました。その後、お客さまと復旧方法について協議し、結果として「ふとんカゴ」と「植生カゴ」を使用した復旧を行うこととなりました。

 

「ふとんカゴ」とは、災害復旧などの現場で使用される仮設工法の一つであり、JIS規格で定められた菱形金網を使用したカゴ状構造物を構築する伝統的な工法です。また、「植生カゴ」とは、「ふとんカゴ」の内側に植生シートをあてがい、現地発生土を詰めて自然の回復や保全を促進させるものとなります。この他にも様々な復旧方法がありますが、コストや安全面さらには工事後の景観などを考慮し、今回はこの復旧方法を選択し、提案しました。

 

施工方法としては、まず初めに法面の土砂と枯れ木の撤去を行います。法面の上には高圧電線が通っているため、土砂や枯れ木を撤去する際には、電力会社立ち合いのもとでクレーン作業を実施しました。クレーン使用の際の高さ制限も特に厳しく設けての作業となるため、クレーンが使用できない樹木の剪定伐採撤去は高所特殊伐採(木こり)の技術を取り入れました。その後、「ふとんカゴ」3段を設置、さらに設置した「ふとんカゴ」の上に「植生カゴ」3段を設置していきます。そして、山ズリにて法面を整正、種子の吹き付けを行います。本来であれば、下側から上側へ行う作業工程が一般的ですが、法面の下に農業用の貯水池があることにより、土砂などを流出させることができないため、今回は上側から下側へと進めていきました。その後、ネットフェンスの復旧、法面上の駐車場の排水処理機構を整備していきました。その際、場所が駐車場ということもあり、車のオイルなどが漏れて貯水池に流れ込んでしまうことも考え、法面と駐車場の間にブロック壁を作り、万一オイルなどの漏れが発生しても、駐車場内で収まる機構としました。

 

このように、様々な制限がある中で想定される事象に最善の対応ができるような仕様とし、約1ヵ月の工期で無事に復旧が完了しました。迅速な応急対応と、その後の復旧が完了し、お客さまのご担当者からも感謝の言葉をいただくことができました。(えくぼ)

 

【2021年3月公開】

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