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入居者の負担が少ない排水管更新更生工事

素材や使用頻度によって異なりますが、マンションなどで使われている排水管の寿命は、おおむね20年~40年と言われております。しかし、縦管と横引管の合流部は錆が発生しやすく、特に劣化が激しい部位で、想定よりも早く寿命を迎えることがあります。

 

今回は、私たちがマネジメントしている横浜市にある築35年5階建て、店舗・住居複合用途の賃貸マンションで排水管の更新を行った事例を紹介します。

 

この施設では、2019年頃から、住居部分でトイレの詰まりが、頻繁に発生していました。原因を究明するため、排水管内の状況を専用の小型カメラで調査したところ、縦管および横引管には、特段の劣化が見られなかったものの、合流部に多くの錆こぶが発生しており、主な詰まりの原因が判明しました。

 

一般的に、錆こぶが発生したり穴が開いてしまったりした排水管は、配管そのものを新しいものに交換する更新工事が必要となってきます。しかしながら、排水管の更新工事を行うにあたっては、それぞれの住居内に入室しなくてはならないこと、配管を交換するために壁を開口しなくてはならないことなど、入居者にとって大きな負担が生じます。

 

そうした中で私たちが提案したのが、できるだけ入居者の負担が少なく、かつ更新するのと同等の品質が確保できる、「FRPサポーター工法(注1)」という既設配管の中に新たな配管をつくるという工法です。「FRP」とは繊維強化プラスチックの略称で、繊維と樹脂を用いてプラスチックの強度を大きく向上させたもので、主にバスタブや貯水槽などに使用されている素材です。

 

この「FRPサポーター工法」は、縦管の既設配管内に新たにFRP製の素材で管内にコーティングするもので、仮に配管が破損している状況でもその内部に新たな配管ができるので更新が不要です。また、縦管と横引き管の合流部については専用の器具を使用して、配管内部からの作業でFRPコーティングが可能です。

 

私たちが今回この工法を選定したのは、当施設の住居部分はファミリー世帯向けで会社勤めや共働きの世帯が多いため、入室が極力少なく、排水が使用できない期間を短縮でき、結果として入居者への負担を軽減できることが主な理由でした。排水の使用できない期間が短縮できることは、下層階にある店舗においても、施工の承諾を得るにあたり有利に働きました。

 

本工事は2020年2月初めから始まり、大きなトラブルもなく、3月末に無事完工することができました。着工前から、入室が伴う部屋への説明、排水が使用できなくなる期間の周知、店舗営業への影響の説明など、工事が円滑に進めるため、何度も訪問し、各種の調整を重ねてきたことが功を奏しました。

 

これからも、施設毎の特性に応じた最適解を模索し、提案することを常に心がけていきます。(Gt.)

【2020年7月公開】

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