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非常用照明器具におけるLED使用認可

価格の安定化とともに近年、広く普及してきたLED照明器具ですが、従来は建築基準法により非常用照明器具にLEDランプを光源とすることが認められていませんでした。ところがこの度、国土交通大臣認定制度に基づき、一部のメーカーの非常用照明器具において光源としてLEDランプを使用することが認められることになりました。今回は、この非常用照明器具におけるLED使用認可についてお話ししたいと思います。

 

まず皆さんはLEDのことをどの程度ご存知でしょうか。LEDとは、Light Emitting Diode(ライト・エミッティング・ダイオード)の略であり、日本語では発光ダイオードと訳されます。昨年、ノーベル物理学賞に日本人の研究者3人が選ばれましたが、青色LEDの研究成果が認められての受賞でした。早くから実用化されていた「赤色」や「緑色」のLEDに加え、この「青色」LEDが実用化されたことにより、「光の三原色」が揃ったことにより、白色を含めた全ての色が発色可能になったのです。

 

そもそもLEDランプを非常用照明器具において光源とすることが認められていなかったのは何故なのでしょうか。理由としては、①LEDランプは非常用照明器具の要求事項である「140℃雰囲気で30分以上点灯を維持できる耐熱性を有すること」を満足しない可能性がある。②LEDランプは温度上昇に伴い光束が低下する傾向があるため、火災発生時の高温雰囲気では避難に必要な明るさを満足しない可能性がある。③既設非常用照明器具は適合ランプ装着を前提に配置されており、配光の異なるLEDランプへの交換は、暗がりの発生など避難に必要な明るさを満足しない可能性がある。といったことが挙げられました。

 

これらの条件をクリアできなかったため、LED照明器具が普及していく中で非常用照明器具だけが取り残され、かろうじてLEDランプと蛍光ランプが併設(平常時にはLED ランプが、非常時には蛍光ランプが点灯)されているものが採用されるという程度でした。

 

しかし、この度、一部のメーカーが国土交通大臣認定制度に基づいて、認定を取得したことにより、今後は品種やサイズが拡充され、よりLEDランプの採用範囲が広がりました。また、バッテリーが従来品より安価で交換できる見込みのため、経済的にも魅力が高まりました。

 

今回の認定により、建物全体の完全LED化も可能となりました。特に、オフィスや病院などでの需要が増加してくるものと考えられます。(M・F)
[2015年02月公開]

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