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ビル内のバイオガス発電

今年3月7日に大阪の新たなランドマークとして話題を集める「あべのハルカス」がグランドオープンしました。「あべのハルカス」は、超高層複合ビルで、地上300メートルと建築物として日本一の高さを誇ります。上層階には展望台、オフィス、ホテル、美術館が入り、大阪の新たな観光スポットとして注目を集めています。実は、「あべのハルカス」は、日本一高いビルというだけでなく、環境保全への取り組みからも注目に値します。なんと、商業施設やホテルの厨房などの「生ごみ」を利用して発電する「バイオガス発電システム」を、高層ビルとして国内で初めて採用しているのです。

 

バイオガスとは、バイオ燃料の一種で、ごみ、排泄物、植物などの生物資源から作り出されるガスのことで、これを利用して発電することを「バイオガス発電」といいます。バイオガスで発電することにより、電力コストが削減できるほか、建物からの生ごみ排出量をゼロに抑えることができます。循環型施設として画期的な取り組みといえます。今後、都市部の大規模な再開発において、このように地域内から発生する廃棄物を、地域外に搬出せずに地域内で循環利用される事例が増えていくことが期待できます。

 

さらに、現状のシステムでは、経済的な効果を得るために一日当たりの生ゴミが3トン程度発生する規模が必要ですが、一日当たり10キログラム~1トン程度の少量食品廃棄物を排出するマンションや小規模食品工場、スーパーなどを想定した「小規模バイオガス発電システム」の開発が進んでいます。装置の大きさは、直径2~3メートル、長さ約5メートルの円筒状、価格は約2千万円を目指しているとのことです。このような小規模な装置の開発が進めば、採用可能な施設の幅が飛躍的に拡がることでしょう。生ごみが一切排出されないばかりか、電気代が安いマンションがあらわれるのは時間の問題かもしれません。

 

地球温暖化の進展を受けて、持続可能社会の早期実現が叫ばれている中、このような技術開発やそれらの普及に大いに期待したいところです。(東奔西走)
[2014年12月公開]

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