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水素タウン

政府は、2020年東京オリンピック・パラリンピックにて、競技場や選手村も含めて「水素エネルギー」の供給ネットワークを展開する計画で、水素エネルギーシステムを実現することで水素社会の価値を世界に発信していく方針を打ち出しました。

 

周辺地域の製油所から、石油精製の過程で副産物として発生する副生水素を大量に輸送できるようにするほか、再生可能エネルギーの余剰電力を使って水素を製造する実証にも取り組みます。競技場や選手村に燃料電池を設置して電力と熱を供給するのと同時に、燃料電池バスを配備して排気ガスの出ない移動手段を提供するという計画です。

 

過去に例のない大規模な実験となる見通しで、構想では、晴海地区に水素を供給するステーションを建設し、大会中は選手が滞在する14階~17階建ての22棟の宿泊棟で構成される選手村にパイプラインを巡らせ、宿泊棟や運動施設、食堂などに水素を送ります。そして各施設に設置する燃料電池で水素と空気中の酸素を反応させて電気や熱を生み出し、電力や温水を供給します。また、選手らが移動に使う燃料電池バスなどの水素補給にも使われます。燃料電池バスは都心と各競技場や選手村を結ぶことで、選手や観客のスムーズな移動を可能にする計画です。

 

オリンピック・パラリンピック後は、宿泊棟を分譲、賃貸マンションに転用し、さらに、周囲に50階建ての超高層タワーマンション2棟と商業棟や学校も建設される予定です。整備された水素エネルギー設備も有効利用し、エリア内の商業施設や学校などへの電力供給を目指しています。

 

全世界が注目する2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、福島第一原子力発電所の事故による負のイメージを払拭する絶好の機会となります。水素エネルギーは、原発停止に伴う火力発電の増加により、エネルギー需要の92%を海外からの化石燃料に頼っている現状を打開できるだけでなく、一転、エネルギー大国への道が開けるのではないかと、期待が高まります。

 

世界の人たちに対して、日本の技術の高さをアピールするとともに、各国の事情に合わせた絶妙な提案ができれば、日本が未来の「水素社会」で世界をリードする、またとないチャンスになるのではないでしょうか。(レイクトラウト)

 

※図は、「東京オリンピック・パラリンピックにおける「水素タウン」の実証イメージ(出典:内閣府)」です。

[2016年4月公開]

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