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波及事故

オフィスビルや工場などの事業用建物の多くには、高圧の電気を低圧に変換して各利用者に供給するための自家用電気工作物が設置されていますが、これに起因する波及事故発生というリスクがあります。

 

波及事故とは、対象となる建物にある電気設備の事故が原因で付近一帯が停電となる事故です。これにより、付近の商業店舗などの営業停止、オフィスの機能停止や電子データ破損など損害の大きさは想像に難くなく、発生原因となった建物所有者の損害賠償額は巨額になります。

 

その発生原因を割合の多い順に挙げてみます。第1に保守不備。一般的に自家用電気工作物はキュービクルという金属製の建屋の中に変圧する機器や、ブレーカーに相当する機器などが収まっています。これらの機器の経年劣化により、短絡(ショート:電線どうしの接触などにより瞬時に大電流が流れてしまうこと)してしまうことがあります。第2に自然災害。落雷やキュービクル内への浸水が原因となります。第3に建設、土木作業中の掘削作業時等における電力ケーブル切断や損傷事故。第4に鳥獣。都心ではネズミが電気配線をかじる、機器と接触して短絡させるといった事故が多くあります。

 

以上のように原因を見ていきますと、適切な保守点検ならびに機器更新により予防できるものもあれば、不可抗力で起きてしまうものもあり、100%発生させないというのは難しいものです。そこで、対象の建物で発生した電気事故を他の建物へ波及させないようにするUGS(Underground Gas Switch:地中線用負荷開閉器)、PAS(Pole Air Switch:気中負荷開閉器)といった機器があります。最近設置された自家用電気工作物には、ほぼ全てに設置されていますが、築年数の経過した建物では設置されていないことも多く、業界団体などでは設置を推奨しています。

 

最近の話題としては、開催が来年に迫った東京オリンピック・パラリンピック開催時において波及事故が発生した場合、競技自体の進行を妨げるだけでなく、観戦者や関係者の移動や飲食などにも大きく影響を及ぼし、国際的な信用を損なうという観点から、経済産業省より建物所有者へ電気事業法の遵守および波及事故による停電防止の徹底についての通達も出ています。

 

万一、波及事故を発生させてしまった場合、損害賠償という金銭的なダメージだけでなく、加害者として近隣建物の所有者や利用者との関係性も悪化し、建物の評価が下落してしまうことも考えられます。UGSもしくはPASを設置したうえで、適切な保守管理を行うことは長期的な建物保有の観点からも重要なことと考えられます。(Gt.)

【2019年8月公開】

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