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FM TOPICS 

BCP(後編)/BCPとFMとの相関性について

前々回、前回と、BCPについてお話してきましたが、今回は「BCPとFMとの相関性について」をお話したいと思います。 「相関性」の意味を調べてみると、「お互いに関係し影響を及ぼしあっている」性質のことです。まずは、BCPとFMの定義をおさらいし、両者の相関性について考えていきましょう。

 

BCP(Business Continuity Planning)とは、企業/事業(つまり、経営資源である「人」、「物」、「情報」、「金」と、第5の経営資源である「ファシリティ」)を継続させるための計画を作る(または、計画そのもの)ことです。一方で、FM(Facility Management)は、「ファシリティ」(ここでは、土地・建物という施設そのものだけではなく、人が働き、利用する内部環境も含む(注1))を総合的に企画、管理、活用する「経営活動」(注2)のことです。

 

では、BCPとFMの相関性はどこにあるのでしょうか?勘の良い方は、お気づきだと思います。5つの経営資源すべてを横断的にカバーするリスクヘッジプランがBCPであり、5つ目の経営資源である「ファシリティ」に特化したマネジメントがFMなのです。つまり、経営資源の1つである「ファシリティ」という「交点」において、両者は相関しているわけです。

 

具体的な例で考えていきましょう。ほとんどの企業では、敷地内に「飲料用自動販売機」を設置しています。BCPの観点では、「飲料用自動販売機」は「災害時備蓄品としての活用」対象として考えられます。なぜなら、「災害ベンダー(注3)」を設置することにより、多くの事態(ここでは、大地震や洪水のような地域的な事態をイメージしてください。)において、社員の飲料水を確保できるからです。一方で、FMの観点では、総合的な経営活動の視点で「飲料用自動販売機」を企画、管理、活用します。つまり「社員へ還元する福利厚生」、「省エネルギー」、「災害時備蓄品としての活用」という視点です。

 

上記の例からもわかるように、両者は「飲料用自動販売機」という「ファシリティ」において相関しています。そして、BCPとFMの観点にて複合的に考えることができれば、その「交点」、つまり個々の「ファシリティ」のより効果的なあり方を導き出すことができるのです。

 

「BCPとFMとの相関性」を認識し活用することが、企業のそもそもの目的である「継続していくこと」をさらに強固にしていくことにつながるわけです。

 

 

注1: FM推進連絡協議会編 「総解説 ファシリティマネジメント」
注2: FM推進連絡協議会編 「総解説 ファシリティマネジメント」

注3: 災害発生時などの緊急時に、お金を入れなくても飲料を取り出せる設定にすることができる自動販売機の機種

前々回、前回と、BCPについてお話してきましたが、今回は「BCPとFMとの相関性について」をお話したいと思います。 「相関性」の意味を調べてみると、「お互いに関係し影響を及ぼしあっている」性質のことです。まずは、BCPとFMの定義をおさらいし、両者の相関性について考えていきましょう。

 

BCP(Business Continuity Planning)とは、企業/事業(つまり、経営資源である「人」、「物」、「情報」、「金」と、第5の経営資源である「ファシリティ」)を継続させるための計画を作る(または、計画そのもの)ことです。一方で、FM(Facility Management)は、「ファシリティ」(ここでは、土地・建物という施設そのものだけではなく、人が働き、利用する内部環境も含む(注1))を総合的に企画、管理、活用する「経営活動」(注2)のことです。

 

では、BCPとFMの相関性はどこにあるのでしょうか?勘の良い方は、お気づきだと思います。5つの経営資源すべてを横断的にカバーするリスクヘッジプランがBCPであり、5つ目の経営資源である「ファシリティ」に特化したマネジメントがFMなのです。つまり、経営資源の1つである「ファシリティ」という「交点」において、両者は相関しているわけです。

 

具体的な例で考えていきましょう。ほとんどの企業では、敷地内に「飲料用自動販売機」を設置しています。BCPの観点では、「飲料用自動販売機」は「災害時備蓄品としての活用」対象として考えられます。なぜなら、「災害ベンダー(注3)」を設置することにより、多くの事態(ここでは、大地震や洪水のような地域的な事態をイメージしてください。)において、社員の飲料水を確保できるからです。一方で、FMの観点では、総合的な経営活動の視点で「飲料用自動販売機」を企画、管理、活用します。つまり「社員へ還元する福利厚生」、「省エネルギー」、「災害時備蓄品としての活用」という視点です。

 

上記の例からもわかるように、両者は「飲料用自動販売機」という「ファシリティ」において相関しています。そして、BCPとFMの観点にて複合的に考えることができれば、その「交点」、つまり個々の「ファシリティ」のより効果的なあり方を導き出すことができるのです。

 

「BCPとFMとの相関性」を認識し活用することが、企業のそもそもの目的である「継続していくこと」をさらに強固にしていくことにつながるわけです。

 

注1: FM推進連絡協議会編 「総解説 ファシリティマネジメント」
注2: FM推進連絡協議会編 「総解説 ファシリティマネジメント」
注3: 災害発生時などの緊急時に、お金を入れなくても飲料を取り出せる設定にすることができる自動販売機の機種

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