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環境保全の新たな取り組み

経済産業省は2009年11月、施設におけるトータルのエネルギー使用量ゼロを目指す「ZEB」(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化に向けた新たなビジョンの提案や、課題とその対応策をまとめた報告書を発表しました。省エネの格付け制度や建築物のエネルギー使用量の総合評価制度などを盛り込み、将来的には、省エネ基準の達成を義務化することも検討するとされています。

 

また、イギリスの「BREEAM」やアメリカの「LEED」を追う形で開発された評価基準も一般化してきています。「CASBEE(キャスビー)」(建築環境総合性能評価システム)と呼ばれるこの評価基準は、省エネや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価します。

 

このような状況や環境意識の高まりのなか、近年竣工した施設では、積極的に最先端の省エネルギー技術が導入されているものが増えてきました。

 

オフィスビルでは、消費電力の約7割が照明と空調で占められ、約2割がパソコン、コピー機などのオフィス機器、残りが共用部の設備などといわれています。これら照明設備と空調設備の消費電力を抑えるために、どのような技術があるのでしょうか。

 

まず、照明設備では、「LED照明」があります。ここ数年で、非常に一般的になってきました。もうひとつLED照明と同様に注目を集めているのが「グラデーションブラインド」です。このブラインドは、太陽高度の変化に合わせ、羽根の角度を調整し、自然光を天井に反射させることにより、室内の奥まで自然光を採り入れることができます。このことにより、照明設備に大きく依存することなく照度を確保できるため、消費電力を大幅に削減することができます。

 

次に、空調設備では、「輻射空調システム」を挙げることができます。このシステムは天井裏の配管に冷水、温水を流し、熱が高いところから低いところへ伝わる性質を利用しています。室内の温度にムラができにくいことから、医療施設にも採用されるなど、新しい空調システムとして注目されています。また、床下から換気のため取り込む外気を空調機で湿度を下げ循環させ、床に設置した吹出口から風を足元に送る方法や二重ガラスの間に空気を循環させ、断熱効果を高める「ベンチレーション窓」なども、空調設備の消費電力を抑える技術として挙げることができます。

 

このような環境保全の評価基準や新しい技術により、今後、エネルギーの消費量を大きく抑えた施設が増えていくことは間違いないでしょう。そのような中で、単に最先端技術の導入で満足することなく、効果測定を行い、そのデータを蓄積し、さらなる環境保全に活用していく地道な努力を継続してくことが肝要ではないでしょうか。もちろん、環境保全に対する個々人の意識を高めていくことも、より一層、重要になっていくことは言うまでもありません。(P.Sちか)
[2013年1月公開]

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