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マンションにおける高圧一括受電システムについて

最近、「高圧一括受電システム」という言葉をよく耳にします。これは、電気料金を下げる方法として、震災以後注目を集め、多くのマンションに取り入れ始められている方式です。

この「高圧一括受電システム」は、個別のお部屋で契約する電灯契約より、大口の需要家向けの高圧契約の電気料金の電気料金単価が安いことに着目し、一括で受電し電力会社との契約を変更することによって、マンション全体の電気料金を下げるというものです。

 

通常、マンションでは、電力会社から電気を高圧電力で建物に引き込み、電力会社が所有する設備(受変電設備)で低圧電力に変換し、個別のお部屋に分配しています。したがって電力会社は、個々のお部屋の所有者と契約し、それに基づいて電気料金を個々に請求しています。

 

高圧一括受電システムを導入した場合、高圧一括受電システムを提供している事業者(以下、事業者)が電力会社と一括で契約します。そのうえで、事業者は、マンション管理組合と契約し、それに基づいて、個々のお部屋の所有者に対し、電気料金を請求するというスキームになります。

 

ただし、導入にはマンションの区分所有者全員の同意が必要となり、ひとりでも反対すると導入は難しくなります。また、電力会社が設置した設備である受変電設備、電気メーターなどを事業者の設備に変更する必要があります。一般的に、高圧一括受電システムの契約期間は、5~10年と長く、その間に解約すると、違約金が発生することが想定されます。さらには、事業者が万一倒産した場合を想定する必要もあるかもしれません。

 

高圧一括受電システムの導入は、電気料金を下げるという大きなメリットがあります。一方で、現状では想定する必要のないリスクがあることも事実です。それらメリットとリスクを明確に整理した上で、マンション管理組合全体の合意形成を丁寧に行っていくことが不可欠であると言えるのではないでしょうか。(P.Sちか)
[2012年6月公開]

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