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FM TIPS 

「FMアウトソーシング」の成功事例:スタンレー電気株式会社様の取り組み(その2)

前回、スタンレー電気株式会社様におけるFM導入が経営陣の指示から始まり、SFMというコンセプトを踏まえて「効果が見えやすい」実行施策から手掛けていったことをお話ししました。その最初の実行施策が、今回お話しする「維持保全業務一元管理施策」です。

 

研修機能と福利厚生機能を高次元で融合させたスタンレー電気株式会社様のある施設におけるマネジメント実績を高く評価していただき、FMパートナー企業として、さらには、「維持保全業務一元管理施策」におけるアウトソーサーとして、当社を選定していただきました。

 

この実行施策の目的は、「SFMの戦略・計画立案機能の強化とFM業務の効率化」です。即ち、社内業務を「オペレーション」から「プランニング」にシフトさせた上で、「施設運営費(ファシリティコスト)の削減」を行うことが目的となります。この目的に沿って、本社の施設管理部門は「全社的なFM戦略・計画立案」、各事業所の施設管理部門は「事業所のFM戦略・計画立案」、アウトソーサーである当社は「すべての事業所の維持保全業務の統括的マネジメント」という役割分担がなされました。

 

具体的には、2年半の期間をかけて、国内関連会社を含めた約40か所の対象事業所の導入を、エリアごとに行っていきました。施設用途は、工場を主体に、オフィス、寮などの福利厚生施設、と多岐に渡ります。「事前準備」、「調査分析」、「企画立案」、「業務設計」、「運営管理」という5つのフェイズを設定し、後戻りを極力発生させない方法論を採用しました。「調査分析」においては、原始伝票にまで立ち戻り、維持保全に関わるすべてのコストデータを収集した上で、現行の契約書や仕様書などとの整合を確認するという気の遠くなるような作業を協同で行いました。その結果を踏まえて、「企画立案」において、最適な体制やコストを設定し、承認を得た上で、実際の業務仕様をデザインする「業務設計」へと進んで行きました。

 

すべての事業所において「維持保全業務一元管理施策」が導入された後の検証結果は、驚くべきものでした。維持保全業務の実業務コスト、即ち、「見えるコスト」は、約11%の削減とほぼ目標通りでしたが、スタンレー電気様が独自にアンケート調査されたデータに基づいて算出した社内における維持保全マネジメント業務コスト、即ち、人件費としての「見えないコスト」は、約45%の削減を実現し、合計で約16%というコスト削減結果を得ることができました。

 

その後、毎年毎年、業務仕様の改善やコスト削減を、12年間、繰り返してきました。このように、決して華々しくないながらも、愚直にマネジメントサイクルを回し続けていくことが、FMの本質ではないかと考えています。

 

合計12回、当社のキーワードである「ファシリティマネジメント」と「アウトソーシング」に関して、私なりに書き綴ってみました。ほんの少しでも、皆様のお役立ていただけたなら、嬉しい限りです。
【2012年3月公開】

 

 

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