ファシリティマネジメント(施設管理)
に関連する最新情報を
わかりやすくお届けいたします。

FM TIPS 

「FM」とは(その3):FMの基本機能/全体像

日本において、ファシリティマネジメント(FM)の教科書とされている「総解説 ファシリティマネジメント(注1)」では、FMの基本機能を「統括マネジメント」、「戦略・計画」、「プロジェクト管理」、「運営維持」、「評価」の5つで整理しています。このフレームは、非常に説明しやすいので、私たちも様々な場面で活用しています。

 

「戦略・計画」と「評価」は、一般的な言葉なのでイメージしやすいかもしれません。「プロジェクト管理」も、なんとかイメージできるでしょうか。「運営維持」は、「運営」と「維持」に分解すれば、なんとなくイメージ可能かもしれません。「統括マネジメント」は、一般的には、イメージしにくいでしょう。

 

まず、その関連をチャートにすると、イメージしにくい「統括マネジメント」を真ん中に置き、その周囲に時計回りに、「戦略・計画」、「プロジェクト管理」、「運営維持」、「評価」を、その順番で、矢印によってつなぎながら配置します。さらに、真ん中に配置された「統括マネジメント」と、周囲に配置された「戦略・計画」、「プロジェクト管理」、「運営維持」、「評価」の個々の機能との間に、それぞれ双方向矢印を書きます。この矢印は、「統括マネジメント」が、周囲の4つの基本機能のすべてと常に連動していることを表現しています。

 

周囲の4つの基本機能である「戦略・計画」、「プロジェクト管理」、「運営維持」、「評価」のそれぞれをつなぐ矢印は、順番を表現しています。「戦略・計画」の次に「プロジェクト管理」、その次に「運営維持」、そして最後に「評価」へとつながり、再度、「戦略・計画」へと戻り、大きなサイクルをつくります。

 

そうです、この周囲に描かれた4つの基本機能である「戦略・計画」、「プロジェクト管理」、「運営維持」、「評価」のサイクルは、いわゆる「マネジメントサイクル」です。

 

「マネジメントサイクル」を表現する一般的な言葉として、「PDCAサイクル」や「Plan Do See」がありますが、FMの基本機能をつないだこの「マネジメントサイクル」は、「Plan Do See」で説明すると分かりやすいかもしれません。「戦略・計画」が「Plan」、「プロジェクト管理」と「運営維持」が「Do」、そして残りの「評価」が「See」となり、「Do」がふたつあるのです。

 

このことからもわかる通り、FMは、まさに、その名の通り、「マネジメント」であり、きちんと「マネジメントサイクル」を回すことによって、品質を「スパイラルアップ」し続けることが、その本質であると言えます。

 

次号以降、これらのFMの基本機能について、もう少しお話していきたいと考えています。

 

注1:編者:FM推進連絡協議会(社団法人 日本ファシリティマネジメント推進協会(JFMA)、社団法人 ニューオフィス推進協議会(NOPA)、社団法人 建築・設備維持保全推進協会(BELCA)の3団体の協議会)、出版社:日本経済新聞出版社

【2011年7月公開】

お問い合わせはお気軽にどうぞ

企業施設、賃貸施設、マンション、公共施設、教育施設などの施設管理業務(主に、運営維持業務)の効率化、コスト削減をご検討の際には、マネジメント業務に特化したアウトソーサーである私たちへお気軽にご相談ください。御社のニーズにあわせたご提案や、成功事例をご紹介します。

お電話でのお問い合わせはこちら 03-6821-0681

施設管理ご担当者様の参考となる資料を豊富にご用意しております。
ご希望の方はこちらからお申し込みください。